【第4回U-45島根若手議員の会in出雲】
“農業の産業化と多文化共生について”
先日、出雲市において「U-45島根若手議員の会」を開催しました。
本会では「攻めの農業への転換」と「多文化共生の障壁解消」の2軸を中心に、政策勉強会・意見交換行いました。
1. 農業を「産業」へとアップデートする
-JAいずもアグリ開発の事例-
島根県の農業は、高齢化と担い手不足という構造的問題に直面しています。これまでの「個人農家の努力」に依存するモデルから脱却し、組織による「産業化」を推進する「出雲やさい新話ファーム」について伺いました。
【高度化された生産モデルの数値指標】
• 安定供給の実現: 約10,000平方メートルの高度環境制御ハウスにおいて、光・温度・養液をITで自動管理。天候リスクを排除し、年間約170万玉のレタスを安定出荷。
• 投資構造の変革: 数億円規模の設備投資をJAが主体となって実行。個人での参入障壁を下げ、若年層が「経営リスク」ではなく「技術研鑽」に集中できる雇用型農業を確立。
• マーケットイン戦略: 生産後の市場出荷ではなく、あらかじめ量販店等と契約を結ぶ「出口戦略」を先行させることで、収益の予測可能性を向上。
食料自給率の維持には、こうしたスマート農業による「稼げるインフラ」の構築が不可欠であることを確認しました。
2. 多文化共生における「3つの壁」とデータから見る現状
出雲市には現在、44カ国・約5,000人の外国人住民が居住しています。彼らはもはや「一時的な労働力」ではなく、地域経済を支える重要な構成員です。
【出雲市における外国人住民の現状】
• 年齢構成: 外国人住民の86.2%が生産年齢人口(15〜64歳)であり、地域の経済活動・インフラ維持のパートナーとなっている。
• 意識の乖離: アンケートの結果、外国人住民の7割以上が「日本人との交流」を希望している。しかし、実際の交流は挨拶程度に留まっている現状がある。
【解消すべき「3つの壁」】
1. 言語の壁:
行政情報や生活ルールの不浸透。
2. 文化・習慣の壁:
ルールの相違を否定するのではなく、母語や母文化を尊重する支援が、結果として日本社会への円滑な適応を促進することが示唆されている。
3. 心の壁:
属性によるステレオタイプや偏見の存在。
「労働力を求めたが、やってきたのは人間だった」という言葉を真摯に受け止め、彼らを支援の対象としてだけでなく、共に地域を創る「生活者」として捉え直す必要があります。
• 農業分野: スマート農業モデルの県内他地域への波及と、新規就農支援の制度拡充。
• 共生社会: 「やさしい日本語」の活用推進、および多文化が混ざり合うコミュニティ形成の支援。
若手議員のネットワークを活かし、現場のデータを基にした具体的な政策提言へ繋げてまいります。







